咽頭痛→咽頭喉頭か、その周辺組織か、放散痛か。目視できるのは中咽頭のみ

咽頭<急性喉頭蓋炎、扁桃周囲膿瘍、咽後膿瘍、伝染性単核球症
・周辺<中耳炎、顎下腺炎、頸部リンパ節炎、甲状腺炎、アナフィラキシー、気道異物、熱傷、Ludwig’s angina、Lemierre症候群、縦隔気腫>
・放散痛<ACS心筋梗塞、大動脈解離>
問診
危険事項:突然発症、急性発症(最悪、増悪)、胸痛、冷汗、開口障害、嚥下障害、呼吸困難
心筋梗塞、解離、嚥下障害(神経系)、開口障害(破傷風)、呼吸困難(急性喉頭蓋炎)→除外

・細菌性咽頭炎(咽頭炎の10%溶連菌,他はだいたいウイルス性)
修正Center基準:発熱(38℃以上)、咳なし、前頸部リンパ節腫脹・圧痛、扁桃白苔、3~14歳(45歳以上は-1点) 2点以上で溶連菌迅速検査<A群β溶血性連鎖球菌:GAS>
→GASに対して、アモキシシリン(500)1T1日1回10日間(リウマチ熱合併防止に)
※実際、伝染性単核球症かもしれないから、ペニシリン系はあまり使いたくない。でもセフェム系は広域過ぎる。外来commonなやつに毎回GNRカバーしたくない→AMPCを
実際はLVFXが多く使われている印象か。

伝染性単核球症:AMPC使うなら、ある程度除外しておきたい。
 特徴:頸部(耳下腺、後頸部)リンパ節腫脹、肝脾腫、頭痛、腹痛、筋肉痛、眼瞼浮腫、ALT上 昇、PLT低下
異型リンパ球→VCA-IgM, VCA-IgG, EBNA-IgG→カロナールイブプロフェンなど
・あとトランサミン:元は過剰な線溶を抑制して、止血安定化。ブラジキニンなど血管透過性亢進、炎症亢進させるものの産生を抑制して、抗炎症作用ももつ
→出血、湿疹、扁桃炎、口内炎などに使える。
※AMPCで皮疹出るのが有名だけど、実際のペニシリンアレルギーと違って割と落ち着いてるので咽頭炎でそこまでナーバスにならなくてもよいか。

・急性喉頭蓋炎→嚥下痛、嚥下障害、流涎、発熱、舌骨部圧痛
→頸部xp→thumb sign(喉頭蓋の腫脹)、vallecula sign(喉頭蓋谷の消失)
→strider等、窒息リスク高そうなら挿管準備、輪状甲状靱帯切開の準備も?
治療:起因菌)インフルエンザ桿菌!、連鎖球菌、ブドウ球菌:GNRメイン、GPCも
→CTRX,CTM,ABPC/SBT,(嫌気性菌カバーで)LVFXでもよさそう
※気道閉塞症状→リンデロン4mg/1A+生食100ml 6時間毎 + オメプラゾール20mg+NS 20ml緩徐に静注→耳鼻科入院

扁桃周囲膿瘍<扁桃腺腫大>
→膿瘍に抗菌薬届きにくい。切開排膿が必要。抗菌薬はivで。起因菌はGAS+嫌気性菌の混合感染多い→ABPC/SBT単剤

・咽後膿瘍<開口障害、口蓋垂の偏位>(造影)CT、起因菌:GAS
嚥下障害、吸気性喘鳴、strider、項部硬直、こもった声(muffled voice)、斜頸
※空間広い→炎症が脳底~縦隔に波及しうる。小児で中耳炎からの発症が多い。

・波及方向
後方:椎体炎、硬膜外膿瘍
側方:血栓性静脈炎(レミエール症候群)
前方:気道閉塞
下方:縦隔洞炎
全身:敗血症

・Ludwig’s angina
  →顎下部の軟部組織の蜂窩織炎:GAZ他は?

・亜急性甲状腺炎:圧痛+甲状腺機能. Ca, P, 血沈
 →軽度ならNSAIDs(ブルフェン200mg3T3x)+ムコスタ 7日間
  重症ならPSL(40mgくらい)+オメプラゾール(20) 7日間

・縦隔気腫:特発性or食道破裂<重篤